授けられた力・消えた記憶

少し町を歩いてルイが訊く。

 「カリン、何か思い出す事あるか?」


少し間を空け、カリンは首を横に振る。

 「…ううん…」

 「そうか…」

少し残念そうなルイ


そんな中、イワンは異変に気づいたようだった。

 「それにしても、人おらへんな。」


確かにイワンが言うように、町を歩いていても、誰一人人と合っていない。


だがこの時は、何も気づいていなかった。

 「?何かあってんじゃないのか?」

 「そうかいな。」

そう流してしまったのだった。


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