授けられた力・消えた記憶

そして目を開いた…

 「…必ず、あなたを連れて行くわ。」

<<…>>

そう言い、カリンは立ち上がろうとした。が…

      フラッ


 「!大丈夫か?」

カリンは倒れそうになったのだ。
それを支えるルイ。心配したように言う。

 「だ、大丈夫…」

そう言うカリン。大丈夫そうには見えないが…

 「無理、するな…」

そう声をかけながら、ルイは思うのだった。

(カリンは今と、彼女に会う前と違う。別の人格のようだ…あの時と同じ…)

ルイの頭の中に、屍と戦った時の出来事が蘇った。

が…今はそんな場合ではない。一刻も早く道を塞がなければ。

そしてルイとカリン、そして女の子は歩きだした…

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