キライキライもスキのうち!(仮
"今年は楽しいかも♪"なんて考えながら軽い足取りで新しい教室に向かう。
そうして名前順になっている席に座る。
すると突然、肩を叩かれた。
「……」
振り向くと、そこには背の高い男子が立っていた。
そいつは、なにも喋ろうとしない。
「何?」
ちょっとキレ気味に声をかけると、ようやく口を開いた。
「邪魔」
な、なんだコイツ!
開口一番"邪魔"なんて言葉!
あたしが心で呟いていると、再びそいつが口を開いた。
「そこ俺の席」
そう言われ、あたしの顔は一気に火照った。
あんなに怒った自分が恥ずかしい。