MY HEART
菅田さんは、私よりもずっとずっと背が高くて・・・たくましくって、キレイで・・・。

私が少し足をもつれさせると、菅田さんは優しく私のお腹を支えてくれて・・・。

すごく、優しくて・・・。

「気持ちいいですね、外は。」

「・・・・・・。」

私はコクリと頷く。

幾日か前に、同じ場所で自分を悲観していたことを思い出した。

その時とは随分気持ちが違う。

なんだか、ほんわかしてて、でも緊張してて。

変な感情が私の心を埋め尽くす。

「ベンチに座りましょうか。」

あの時みたいによろけることはなく、私は菅田さんに支えられながらベンチに座った。

「理佐さんは、シロツメクサは好きですか?」

突然、菅田さんが聞いてきた。

「・・・・・・。」

私は、ベンチの周りに咲いているたくさんのシロツメクサを見て、コクリと頷いた。

「そうですか。僕も好きなんですよ。
なんだか、ひっそりしてて小さいけどすっごく可愛くて。・・・なんだか理佐さんみたいですね。」

クスクスと笑いながら菅田さんは言った。

「!?」

私は、微笑む菅田さんを凝視した。

「?」

菅田さんは、凝視している私の方を向いて、ハハハッと笑った。

「!?」

「なんだか、理佐さんと本当に会話しているみたいで面白い。
理佐さんの声が顔に出てる。」

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