MY HEART
―翌日―

昨日とは打って変わって、体調がすぐれない。

「うーん・・・。昨日は良かったのにねえ。
今日は安静にしてないとな。なんかあったらまた呼んでね。」

(ありがとう。)

せめて口だけでも・・・と、私は苦しい中で必死に口を動かす。

廣野先生は私の口元を見ると、にっこりと笑って出て行った。




孤独な戦い。

1人部屋だから、誰かがいるわけでもない。

いるのは・・・大好きな絵本と、看護婦さんがくれた熊のぬいぐるみ。

それらしか・・・私を見守ってくれる人はいないんだ。

・・・人じゃないよね。ものだよね。

お笑い芸人さんには程遠いけど、1人漫才的なものをやってみる。

なんだ自分。結構元気じゃん。

1人で自分を励ましてみたりもする。
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