ちゆまど―世界は全て君のために―
「2%ならやる価値があるのでは」
「失敗は恐れを持つべきことぞ。僅か、2%と言えども、それは“起こりうる事象”になるのだよ。失敗をし、取り返しのつかないことになるのは嫌かろう。やるならば完璧に、だ」
ラグナロク様の言うことはもっともだった。
失敗を恐れては何もできないというが、失敗を恐れて踏みとどまなければいけない時もある。
自分だけならまだしも、私にはシブリールさんが混ざるんだ。
彼に何かあったら泣くに泣けない。
でも、それでは一生このままなのか。
落ち込む私に助け船を出したのはラグナロク様だった。
「案ずるな、手はある」
「えっ、だってさっき……」
「余はこの世界にはないと言った。ないなら他所から持ってくれば良い」