ちゆまど―世界は全て君のために―
「は?」
「余もな……久々に出会った対等の存在にはしゃぎすぎたのだ。よくここに招いてはお茶会を開いた」
招いた?と聞けば、シブリールさんが召還したんだろう、と教えてくれた。
「毎回、招待状もなしに突発的に呼ぶものだから。……あやつ、もう嫌だと言ってきおった」
「それは」
「確かにあやつは一国を背負うものだ。いきなり招いて、還すのもこちらの気分次第でと一週間ほどいさせたが……」
おいおいと語るラグナロク様が幼く見えてきた。
「ついには温厚なあやつも怒り、笑顔で絶縁状を突きつけられた際には、余とて反省をした、もう金輪際、このようなことはしないと言ったが」
無理だったのは目に見えて分かった。
無理矢理連れてきて、家に返さない。
しかもか一国の王をだぞ。その人はさぞや、国の心配をしただろう。