ちゆまど―世界は全て君のために―
「お姉ちゃん、どこか行っちゃうの……」
話を聞いていて、どうやらそう察したらしい。
「ごめんね。でもやらなきゃいけないことがあるんだ」
分かるよね、と言えば、アリスは頷く。
「アリス、寂しい。けど、寂しくても我慢する!離れていても、安心できるから!ユーリお姉ちゃんとアリスは繋がっているから!」
元気がいい少女をだいた。
「そうだよ。離れていても繋がっている。心はね、誰かと誰かを結ぶ架け橋なんだよ。いつでも会えるようにできているんだから、安心して。寂しくても、ううん、寂しいだけ恋しいって意味だから、私は嬉しいよ。アリスが私を好きでいてくれていることが」
「お姉ちゃんも寂しい?」
「うん、寂しい。だからまたやることが終わったらすぐに会いに行くからね」