黒騎士-ブラックナイト-
「……黙れ…!」
“祭壇の間で何があったのか知りたくねぇか?どうしてお前がルーゼンに来たのか……。全て知ってんだぜ?オレ。”
「黙れっ!」
カッッッ
その時、祭壇が光った。
祭壇に施されたガラス細工が美しく輝いた。
「な、なんだ!?」
―汝が求めるのは光か闇、どちらですか?
美しい声が聞こえた。
それはレイドだけに聞こえているようで、幼いロイドはじっと祭壇を見つめているだけだ。
「オレは……。」
―光を欲すれば、汝の扉は開かれる。闇を欲すれば、汝の箱は閉じる。
「リィナを助けたいんだ……!」
―汝はこの光の力を操れますか?闇の人間として見放された“異人”でありながら。
女の言葉を理解できなかった。
「その力は、オレに操る資格はあるか?」
いつの間にか胸の苦しみはなくなっていた。
―この力は汝に秘められた力。解放されますか?
レイドは思い切って声を上げた。
「誰かを護れる力ならなんでも欲しい!!!」
―わかりました。汝に眠る力を目覚めさせましょう……。
パアアアア……!!
祭壇の光が消え、次に魔法陣が力強く光った。