黒騎士-ブラックナイト-

ロイドが歩み寄ると共に、騎士たちは一歩後退りした。

ロイドの威圧に負けているのだ。

「何が目的なの……!?」

リィナは声を振り絞った。

「へぇ……。先代の王とは違って冷静沈着だな。」

「…………。」

王座の間に緊張が走る。

「レイド……は……?」

「ん?レイドか?」

リィナは恐る恐る聞いた。

レイドの安否を知りたい。

「殺していないでしょうね……?」

「まぁ待てよ。質問の多い王女さんだ。先に、目的を教えてやるよ。」

バサッ

ロイドは一度、羽を動かし、腰に手を当てて話した。

「目的は、この城を乗っ取ること。」

「な!!!」

「そんなことはさせん!」

「…………!!」

騎士たちは威嚇した。

しかし、リィナはやっぱりと思った。

「祭壇の間の魔法陣が狙いね……?」

「!!」

ロイドはリィナの言葉に反応した。

「ははっ!話がしやすい王女だ。そうさ。貴様等が奪った魔法陣を取り返しに来た。」

「なんだと!?」

「私達が奪っただと!?」

「誰が貴様に渡すか!」

「…………うっせぇよ。」

バサッ!!

ロイドは羽を羽ばたかした。

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