黒騎士-ブラックナイト-
レイドは顔についた返り血を拭った。
「そんな……!!」
リィナは膝から崩れた。
「リィナ様!」
「ははっ!ショックか?ショックだろうな!レイドの記憶は消させてもらった!」
ロイドは大笑いした。
「記憶を……消しただって……!?」
「あぁ。正確にはすり替えたんだ。オレたち“異人”としての記憶にな!」
「何をごちゃごちゃと……。ロイド、さっさと殺らねぇのか?」
「焦んなって。コイツらは殺さなくとも城は奪えるさ。」
「貴様……!!」
シューは怒りを押さえられず、剣を抜いた。
「レイド様に……!!」
シューは走ってロイドに近づく。
「…………レイド。」
「殺っても?」
「いや、殺さない程度に遊んでやれ。」
「ちっ。つまんねぇな。」
レイドはロイドの前に出た。
「レイド様!おどきください!」
「…………うぜぇよ。」
「!!」
ブワッッッ!!!!
グサグサグサグサッッ!!
「うあぁぁぁあああ!!!!!」
ドサッ
シューは弾き飛ばされた。
「レイド……!!?」
リィナは目の前の光景を信じられなかった。