黒騎士-ブラックナイト-

レイドは顔についた返り血を拭った。

「そんな……!!」

リィナは膝から崩れた。

「リィナ様!」

「ははっ!ショックか?ショックだろうな!レイドの記憶は消させてもらった!」

ロイドは大笑いした。

「記憶を……消しただって……!?」

「あぁ。正確にはすり替えたんだ。オレたち“異人”としての記憶にな!」

「何をごちゃごちゃと……。ロイド、さっさと殺らねぇのか?」

「焦んなって。コイツらは殺さなくとも城は奪えるさ。」

「貴様……!!」

シューは怒りを押さえられず、剣を抜いた。

「レイド様に……!!」

シューは走ってロイドに近づく。

「…………レイド。」

「殺っても?」

「いや、殺さない程度に遊んでやれ。」

「ちっ。つまんねぇな。」

レイドはロイドの前に出た。

「レイド様!おどきください!」

「…………うぜぇよ。」

「!!」

ブワッッッ!!!!

グサグサグサグサッッ!!

「うあぁぁぁあああ!!!!!」

ドサッ

シューは弾き飛ばされた。

「レイド……!!?」

リィナは目の前の光景を信じられなかった。

< 182 / 304 >

この作品をシェア

pagetop