黒騎士-ブラックナイト-
「ロイド。何の話をしてるかオレにはわからないんだけど……。」
「お前は知らなくていいさ。」
「…………で、この女はどうするんだ?」
レイドはリィナに近づき、泣き崩れる彼女を見下ろした。
「そうだな……。そいつの部屋があるはずだ。そこに監禁しろ。」
「わかった。」
レイドはリィナの顎を掴み、無理矢理顔を上げた。
「お前を監禁するそうだ。自分の部屋に案内しろ。」
「レイ……ド……。私よ、リィナよ?思い出して……。」
「何わけわかんねぇこと言ってんだ。ほら、立てよ。」
グッ
レイドはリィナの腕を掴み、力ずくで彼女を立たせた。
「…………。」
リィナは静かに涙を流しながら歩きだした。
†
リィナは自分の部屋に入り、ベッドの上に座った。
「じゃあこれを付けろ。」
ジャラッ……
レイドは手枷をリィナの顔に押し付けるように見せた。
「…………。」
リィナはただ、両腕を前につきだした。
「……つけろってか?」
「…………。」
彼女は黙ってうなずいた。
「ったく。しゃあねぇな。」
レイドは優しくリィナの手首に手枷をつけた。
リィナはじっとレイドを見つめた。