黒騎士-ブラックナイト-

果実がたくさん実る森から、複数の人影が現れる。

「え……!」

中心に立っていたのは、ティアラの父親だった。

「お父様!?」

「なんだと……!?」

ロイドはゆっくり振り返る。

拳銃を片手に父親が立っていた。

「まんまとかかったな。」

「どういうことですか!?」

「ティアラ、わしが奴の存在に気付いてないと思ったのか?」

父親はロイドとの密会を知っていた。

「何でも、“異人”の首を売ると金になるらしい。そこでだな、わしは其奴の首が欲しくなった。」

「なんだと?」

「外出を許可すれば、お前は必ずここに来たがる。ここで待ち伏せして襲うことを計画したんだ。この者たちとな。」

ライフルを持った男たちを紹介した。

「殺し屋……!まさか、お父様はその者たちと関わりを持って……」

「さぁどうだろうな。」

「次々とライバルの投資家が殺されたのもまさか……!」

父親は不気味に笑った。

「あぁ、わしが依頼した。」

ティアラは絶望の淵に立たされた。

まさかお父様が……!

「最低です……!最低な父親だわ!」

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