黒騎士-ブラックナイト-

ティアラは涙を浮かべて父親を拒絶した。

「アタシはアナタが大嫌い!!もう娘なんてやめてやる!!!」

「父親に向かって何て口の聞き方をする!」

チャキッ!

父親は拳銃の発砲口を向けた。

「アンタ、むかつくな!!」

ロイドは魔法陣を発動した。

「切り裂け!!」

ブワッ!!

ズバズバズバ!!!!

ガガガガッッ!!

風の刃を何人かの男が結界で防いだ。

「ちっ、守備魔法は使えるのか。」

「並大抵の殺し屋ではないからね。」

ティアラは身を震わせて、怒りを浸透させていた。

「最低……最低よ……!あんな人が父親だなんて……!」

びっ!

ティアラは魔法陣を描いた。

「アナタを殺してアタシは自由になるわっ!!」

ティアラは夢中で繊細な魔法陣を描く。

「ティアラ……お前はワシの子供ではない。里子のお前を今日まで育ててやったのは誰だと思っている?」

「は?」

ティアラとの血液関係は繋がっていないと、父親は言った。

「そんなの……知っているわ。アタシはあなたと血が繋がっていないことぐらい……!だけど、本当の父親のように慕ってたのに……!」

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