黒騎士-ブラックナイト-

ガバッ!

ロイドはティアラに抱きつき、身動きをとれなくした。

同時に魔法陣は消え、ドラゴンも消えた。

父親も少しだけ血を流し、殺し屋は4、5人だけ生き延びた。

「これ以上は体を滅ぼす!そんなことさせねぇからな!」

「ロイド…………!」

ティアラは大粒の涙を流し、抱き締めた。

「くそ……たかが“異人”のくせに…!」

父親は拳銃を向けた。

「ロイド!」

「切り裂け!!」

ブワッ!!

ズバズバズバッッ!!

「ぐあぁぁぁぁああ!!!!」

ガガガガッッ!

父親は自分にだけ結界を張り、殺し屋は全滅した。

「こしゃくな……!」

「てめぇは堕ちろっ!!」

ガッ!

ロイドは父親の顔を掴んだ。

「うぉぉぉおおお!!!!」

「離せぇぇええ!!!!」

バリバリバリバリッッ!!!

「ぐぁあぁああぁぁぁあああ!!!!」

雷が男の体を駆け巡る。

全身が感電し、黒焦げになった。

バタッ…

父親は倒れた。

「終わった……。」

ティアラは呟いた。

ロイドはティアラに歩み寄る。

「連れてってやるよ、外の世界に。」

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