黒騎士-ブラックナイト-
ロイドはしゃがみ、ティアラの顔をなでた。
「ありがとう……。」
ぎゅっ……
「ちょっと休もうか……。」
「うん。」
2人は力強く抱き合った。
「…………ロイ…!」
ガッ!
ティアラはロイドを力ずく左に投げ出し、地面に倒した。
「な……!!」
ロイドはいきなりのことだったので、抵抗できず、地面にうつ伏せた。
ダダダダダダンッッッッ!!!!
「!!!!」
ティアラは複数の銃弾を体に浴びた。
「かはっ……!」
ティアラは口から血を吐いた。
「ティアラァァァアアア!!!!!!」
後ろに倒れそうになるティアラを受け止めた。
ロイドは銃弾が放たれた方向を見ると、父親がライフルを持ち、這いつくばって発砲口をこっちに向けていた。
しぶとく生き延びた父親が最後の力を振り絞って放ったのだ。
父親はそのまま死んだ。
「ティアラ!ティアラ!!」
ロイドは回復魔法をかけたが、効果はなかった。
「くそっ……致命傷をうけたのか……!?」
ロイドの回復魔法は、致命傷をうけた傷は治せなかった。
「しっかりしろ!ティアラ!絶対に助けてやるからな!!」