黒騎士-ブラックナイト-
「あぁ。いつでもいいぞ。」
オルディンの問いにロイドは答えた。
「俺もっ♪」
「できてるぜ。」
「オレもだ。」
レイドたちも答えた。
レイドの隣に、拘束されたリィナが立った。
「王女、今から俺たちの言うことを聞くんだ。」
「嫌だと言ったら?」
リィナは挑発的だった。
「嫌なのか……?」
ロイドはにらんだ。
「えぇ。私は……」
バチンッ!
彼女は右頬に熱を感じた。
右を見ると、レイドが目の前を立っていた。
「レ……」
「何、口答えしてんだ?黙って言うことを聞け。」
頬を叩いたのはレイドだった。
リィナは涙が溢れそうになったが堪えた。
「そうだ、下手に反抗するな。」
ロイドはにやりと笑った。
「…………。」
リィナは黙った。
「王女にはこの魔法陣の力を放っていただこう。」
「私にはそんなことできないわ。」
「“祝福の礼儀”ってやつをしているだろ?それをしてほしいんだ。」
ローズはにっこり笑った。
「どうして?」
「口答えするな。また殴られてぇか?」
レイドはリィナをにらむ。
「…………わかったわ。」