黒騎士-ブラックナイト-

胸の奥にしまい込んだ。

「どんな夢?」

「…………。」

リィナは肩をなでおろした。

「言いたくないのね。」

「ごめん……。」

彼女は笑顔だけで返事した。

「行きましょ、王座の間に。」



すでに、王座の間には合格した騎士と、すでに遣われてる騎士たちが集まっていた。

リィナの姿を見ると、皆、静まった。

「アナタたち、新王国騎士を迎える祝福を行う。私の後についてきて下さい。」

リィナとレイドを先頭に、列を作って地下へ続く階段を降りる。

そして、一行がついた部屋は、祭壇の間。

祭壇の間の床に描かれた魔法陣は、いつも青白い光を放っている。

リィナとレイドは祭壇の前に立ち、騎士たちは魔法陣の上で立ち止まった。

「これより、祝福の礼儀を行います。力を抜いて、楽にしなさい。」

騎士たちは緊張した表情を見せていたが、王女のその言葉で和らいだ。

「国に命を、身を捧げる覚悟はありますか?」

「はっ!!」

「このルーゼン・ウルク王国への愛を、心の中で語れよ。それこそが、王国騎士の魂。」

騎士たちはゆっくりと目を閉じた。

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