黒騎士-ブラックナイト-

「夫婦になるんですもの。何も驚きませんわ。」

アイラは肩まである髪をなびかせた。

月明かりに照らされ、金の髪は輝く。

バサッ

ラックは2人の部屋に着き、アイラをベッドに腰かけさせた。

「アイラ、これでよかったのか?」

駆け落ちをした彼女を心配した。

「えぇ。私はラック様と一緒にいられるだけで幸せですわ。だから、私は後悔なんてしてません。」

また可愛い笑顔を見せた。

「ラック様?」

「ん?」

「ありがとうございます。私を連れ出してくれて。愛していますよ。」

ラックはアイラの頬を撫でた。

「礼を言うのはオレだ。ついてきてくれて、ありがとう。オレも愛してるぞ。」

2人は口付けを交わした。



時は2年流れた。

オルディンは7歳になり、バリックは2歳に。

ローズは3歳になった。

「アイラ!ただいま!」

部屋にはアイラとバリック、バリックの母親、ルーツァがいた。

「お帰りなさい、ラック様。」

「ラックさんお帰り。」

ラックはすぐさまアイラに近づき、彼女の大きなお腹に耳を当てた。

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