黒騎士-ブラックナイト-
そう彼女は妊娠していた。
ラックが留守の間はルーツァとバリックが、アイラをみている。
「このお腹の大きさだと、双子かもね。」
「おぉ!双子か!よしよ〜しパパだぞ〜元気よく産まれてくるんだぞ!」
ラックは何度もお腹をさすった。
「赤ちゃんが産まれるの?」
「そうよ〜バリックもお兄ちゃんになるんだよ。」
バリックもアイラのお腹をさすった。
†
「ラックさん!ラックさん!!」
ユーラはディンの背中に乗り、里の空を駆けながらラックの名を叫んだ。
ラックは海の見える高台にいた。
「ラックさん!!」
「ディン!ユーラさん!」
ラックはそわそわしていた。
「産まれましたよ!!!」
「ほ、本当か!!」
ダッ!
ラックは勢いよく地面を蹴り、空に飛び出した。
「ええ、元気な双子よ!」
「本当によく似た双子だ!一卵性のようだ。」
「待ってろ〜!可愛いオレのレイドとロイド!!」
ラックはもの凄い速さで飛んでいった。
「ったくもう親バカになっちゃって。」
「レイドとロイドか。いい名前だ。」
†
「アイラ!!」