黒騎士-ブラックナイト-
「アイラさん!しっかりして!」
ルーツァはアイラの肩をさすった。
「ラック様が……!ラックさまぁぁぁああ!!」
アイラは泣き叫んだ。
「“異人”たちは殺した。さぁ、解放されるのだぞ?子供をこちらに渡して逃げよう、な?」
男はラックの首を高く掲げた。
変わり果てたラックの姿。
眉間に銃弾が打たれた痕がくっきりある。
「誰も助けてなんて言ってないわ。私たちは愛する人と仲間と暮らしていただけなのに……!!あんた達の価値観で決めつけないで!!」
ルーツァは声を荒上げた。
「可哀想に……。奴らに強調されたのか。」
「違うって言ってんでしょ!!」
「そうよ!私たちの仲間を返して!」
女たちは叫んだ。
「せっかく助けてやろうと戦った恩人にそんな口を叩くな!!」
「助けてなんて誰が言ったのよ!!」
「もういい……みな殺しにしてやる!!」
男たちはライフルを構えた。
「撃てぇええ!!!!」
ダダダダダダッッ!!!!
母親たちは子供を抱きしめ背中に銃弾の雨を浴びた。
「……!!!!」
「がっ…………!!」
子供をかばった母親たちは致命傷を食らった。