黒騎士-ブラックナイト-

「だって約束破ったら針千本飲まされるから。」

「あははっ!」

リィナは満面の笑みを浮かべた。

「かくれんぼしていたの?」

「他の人間に見つかっちゃいけないから。」

「ふぅん。ねぇ今日もメダカ捕るの?」

「今日は捕らないよ。」

レイドは再び小川の中に入り、足元を涼めた。

リィナも靴を脱ぎ捨て、同じように足を浸けた。

「わぁ!気持ちいい!」

リィナは無邪気にはしゃいだ。

「えいっ!」

バシャッ!

リィナは手で器をつくり、レイドに水をすくってかけた。

レイドはびしょ濡れになった。

「やったな〜!?」

バシャッ

レイドも同様にリィナに水をかけてやった。

「きゃあ!もうっ!えいっ!」

「えいっ!えいっ!」

バシャバシャバシャッ

2人はずぶ濡れになるまで水をかけあった。



「へっくちゅんっ!」

リィナはくしゃみをした。

「寒いか?」

レイドは火を起こし、2人は暖をとっていた。

時刻は2時。

濡れた体は太陽の陽射しとレイドの火で、暖められた。

「寒くないよ。ただ鼻がかゆかっただけ。」

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