黒騎士-ブラックナイト-
国王と異人
突然の“異人”の襲撃―。
そして、2人の“異人”が王と交渉をしようとしていた。
「話とやら聞かせてもらおうか?」
「話がわかる王様で助かる。」
フワッ……
2人はゆっくりと高度を下げ、床に足をつけた。
「目的は……魔法陣か?」
「ほんとっ!話がわかる王様だなぁ!」
ローズはにっこり笑った。
「歴史書物に記されていたからな。あの魔法陣はもともと、この国のものではない、と。」
「そうだ。貴様の先祖が奪ったものだ。」
シャッ!
オルディンは腰に差した剣を抜いた。
「話がわかるなら、手っ取り早く返してもらえぬか?」
刃先を突きつけた。
「渡せば素直に国から立ち去ってくれるか?」
「もちろんっ♪」
ローズはまた笑った。
国王は顎ひげを触り、腕を組んだ。
「だかな、今はこの国の魔術師の魔力の源となってしまった。今、渡してしまったら国に都合が悪い。」
「そうだろうな。ここの騎士の中にいる魔術師のほとんどが魔法陣の魔力を、吸収している。」
「私は戦は好まん。そこで、どうだ?お前たちもここに住まないか?」