黒騎士-ブラックナイト-
召使と悪魔
城下町で、禁じられた魔法を放ち、ジェネルを殺したクゥリは、彼の血で赤く染まった剣を眺めていた。
「綺麗……。」
クゥリは太陽の光で輝いた赤を綺麗と呟いた。
ドクンッ!!
「う゛っ……!!」
胸に違和感を感じた。
クゥリはその場に手をついて崩れた。
「やめろ……!やめろぉぉおお!!」
手を胸にあて、何度も叫んだ。
汗が流れる。
ドクンッドクンッ!!
心臓の音が高鳴る。
「ちくしょう……!これは私の体だ……!やめろ……!!!」
ガッ……!!
ビシャッッ!!
彼女は血を大量に吐いた。
「はっ……はっ……!出ていけ……!!」
口を手で抑え、血を受け止める。
しかし、心臓の鼓動と共に血は吐かれる。
その時、背後に気配を感じた。
「新手か……!!」
クゥリは素早く立ち上がり、振り返った。
ジェネルの遺体を抱え、身体中を返り血で赤く染めた、ガゼットが立っていた。
「……てめぇか?ジェネルを殺したのは?」
「あら……彼、ジェネルというの?知らなかったわ。」
ニィ……
クゥリは口元を緩めて笑った。