黒騎士-ブラックナイト-
「くっ……!くそ……!クゥリ!!!聞こえるか、クゥリ!!!!」
シューはクゥリの名前を叫ぶ。
「女はもう眠りについた!!この身体の主はオレだ。無駄なことはやめときな。」
「クゥリ!!目を覚ませ!!クゥリ!!クゥリ!!!!」
シューは怯まず何度も叫んだ。
サタンの刃が身体を傷つけても、倒れそうになりながらも、何度も叫んだ。
「うるせぇって言ってるだろうが!!!!」
ガッ!!
ドゴォォッッッ!!
「がっ……!!」
シューの胸ぐらをつかみ、みぞおちを思い切り蹴った。
ドガッッッッ!!!!
建物の壁に勢いよく叩きつけられた。
シューは血を吐き、背中を壁につけたままズルズルとその場に倒れた。
視界がぼやける。
サタンがゆっくり近づくのが影になって見える。
「くそ……」
シューが諦めかけた時―
「シュー……お願い……」
「!?」
クゥリの声が聞こえた。
「お願い……私を殺し……て……」