黒騎士-ブラックナイト-
「そんなの嫌に決まってるでしょ!?私は、一人でも死なせたくないの……。」
「お言葉ですが、王女様。」
シューはリィナの前でひざまづき、彼女の目を見て話した。
「私たち騎士は、国のために命を捧げると約束いたしました。その国の危機に、騎士たちは何もせず、国に被害が与えられる様を大人しく見るような、そんな惨めなことは望みません。」
彼は声を張り上げて言った。
「この命に換えても、国を守りたいです!国のために死ねるのが本望!どうか、戦わせてください!」
シューは土下座した。
「必ず勝利し、国の未来を約束します!」
ゴン!!
シューは額を床に叩きつけた。
「ちょ、ちょっと!!シュー顔を上げて!」
スッ…
レイドは彼の隣に正座して座った。
「オレからもお願いします、王国騎士を代表して。」
すぅ……
大きく息を吸い込んだ。
「絶対に護ります!!」
ゴォッッン!!!
シューと同じように、思いっきり土下座し、額から血を流した。
「……頭を上げて、二人とも。決めたわ…。」
二人は顔を上げた。
「アナタたち、王国騎士の意思は確かに受け止めました。」
リィナは立ち上った。
「リヴェン・プール王国と真っ向勝負します。」