黒騎士-ブラックナイト-
「かしこまりました!!」
国民は一礼をし、町へ戻って行った。
リィナは深く息を吐いた。
「それにしても……一体誰が……。」
「わかんねぇ……。リヴェンの国王の失踪に、女神像破壊。裏に何かあるんじゃ……。」
城は、国境とは正反対に静かだった。
†
一日目の国境の戦いは、夕方に終了した。
長い戦争になると、予想したため、両国引き上げた。
ルーゼンの王国騎士の犠牲者は8人。
リヴェンは18人。
この時点で、ルーゼンの戦力が、リヴェンより強いことを意味していた。
犠牲になった騎士たちを、棺桶に寝かせ、その日のうちに仮装した。
リィナをはじめ、レイド、ヴァィ、シュー、王国騎士たちが彼らを見送った。
「ありがとう、みんな……。お陰で私たちは無事よ。ゆっくり天空で休んでね。」
リィナは涙を溢した。
レイドたちも、涙を浮かべた。
それは、悲しみ、怒り、無念を持っていた。
「早くも犠牲者が出てしまいました……。すみません!王女様!」
シューはまた土下座した。
「やめて。彼等の前でそんなこと。死んだ彼たちに失礼よ。」
「し、失礼しました。」
シューは立ち上がった。