黒騎士-ブラックナイト-
「だからと言って、命を奪う理由にはなりません!!」
リィナは怒鳴った。
「アナタたちの気持ちはわかりました。しかし、このまま見過ごす事は出来ません。」
リィナは背を向け、馬の元へ戻る。
レイドはそのまま、結界の前に立っていた。
「これより、強行突破します。リヴェンの騎士たち、下がりなさい!」
同時にレイドは魔法陣を浮かばせた。
光る風が吹く。
「出来ませぬ!」
リヴェンの騎士たちは、結界を更に厚くした。
「レイド!!」
「おぅ!!」
パァァァァアア!!!!
魔法陣の光が激しく光る。
蒼く、豪風に変わる。
「すまねぇが、破らせてもらう!!」
レイドの目は赤く燃える。
腕を結界に向かって伸ばす。
「切り裂け!」
ブォォォオオオ!!!
風に刃が混じり、結界に向かって疾る。
「もっと結界を厚くしろ!!」
リヴェンの騎士も魔力をぶつける。
「その魔法を破れぇぇえ!!」
ドゴォォォッッッ!!!!
バリバリバリバリ!!!!
刃と風が、厚く張られた結界にぶつかり、刃がそれを切り裂く。