黒騎士-ブラックナイト-
魔法陣の光はますます強まる。
ローズは嬉しそうに笑みを浮かべる。
「そうこなくっちゃ!」
ローズも魔法陣の光を増す。
だが、レイドの様子がおかしい。
「シュー、レイドがなんだかいつもと違う!」
「私もそう思います。しかし、今は手出しはできません!」
レイドの赤い瞳が、よりいっそう燃えている。
腕の血管がいつもに増して浮かんでいた。
「出でよ!!!」
ゴォォォォォオオオオ!!!!!!!!
魔法陣から火柱が8本、レイドを囲むように噴き出す。
シャアアアアアア!!!!
そして、それは1本1本龍のような姿に変え、吠えた。
「な、なに!?あんな魔法……知らない!」
「初めて見ました……。なんて大きな魔力なんだ!」
「さすが……!!さすがだなぁレイド!」
ローズはまた嬉しそうに、大声で笑った。
「あれは“ヤマタノオロチ”だ。レイドが5歳の時に修得した、最上級の火炎系魔法さ!」
「飲み込め!!!!!」
シャアアアアアア!!!!
8匹の炎の龍が、ローズめがげて襲う。
「護れ!!!」