黒騎士-ブラックナイト-
「失礼します。」
ビリッ!
シューは彼の服を破き、背中をむき出しにした。
「……!?」
「な……!!」
レイドの背中を刺青が覆っていた。
それが赤と黒が混じったようにうごめく。
「なに……これ!?」
「何なんだこの刺青……!!」
その模様は、黒い翼のようだった。
レイドは未だに苦しみ、険しい表情を見せる。
「ふー…ふー…くっ!うぅ……!!」
熱さに耐えれず、声を漏らす。
リィナはレイドの手を握った。
片方の手で、レイドの顔を撫でた。
「大丈夫よ……絶対に助ける。」
「リィナ……すまねぇ……」
リィナは黙って首を横に振った。
「くっ……!い……痛ぇ!」
背中が熱さから痛さに変わった。
ドクンッ……ドクンッ……
背中に心臓があるような感じがする。
そして、心臓の鼓動が早くなる。
「くっ……うあぁぁあ……!!!」
ドクンドクンドクン……!
「レイド!!大丈夫よ!ゆっくり呼吸して!」
それでもレイドの背中の痛みは治まらない。
酷くなる一方だった。
その時だ。
パリーーンッッッ!!!
処置室の窓ガラスが勢いよく割れた。