晴れ空男子
 普通に過ぎて行った…と思ったらバックで戻ってきた。



「!?」




 窓があいて顔をのぞかせたのは……NATSUさん。





「…NATSUさん?」

「…こんなとこで何やってんの?」

「雨宿りです」

「…乗りなさい」

「いや…でも…「美雨!!」」





 私の声を遮り聞こえたのは愛しい声。



 少し濡れながら傘をさして走ってくる。


「空!!…と律」




 なんでタイミング悪い所で来るの。





「律君!!」



 NATSUさんが過敏に反応する。



「蓮さんが夕食食べんの待ってる」

「パパが?」

「あぁ」




 律がそう言う。



 その間に空は手ぎわよく私の濡れた髪にタオルをかけて拭いてくれた。




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