晴れ空男子
「んで、用ってなに?」

「あ、そうだった…森永那智ちゃんってどの子?」

「森永那智……誰だ…あ、あいつだ」



 そう言って律が指をさしたのは…明らかに想像してた子じゃない。





 瓶底メガネにみつあみをしててスカートはすごく長い格好で教室の隅の方の椅子に座って本を読んでる。



「真面目そう…」

「真面目そうなんじゃくて真面目だし」

「へー…」




 そんなことしそうな子じゃないのに……。





「森永に何の用?」

「あー…実はさ、綺麗な菊の花が私の机に置いてあったの」

「森永の仕業?」

「純が言うにはね?」




 でも…違ったっぽいね。




 どうもやりそうにないよ。





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