晴れ空男子
「ここまで天然だとビビる」

「私天然じゃないよ?」

「無自覚だよな…」





 空は私の靴箱に入っていた手紙をかき集めて差出人を見てる。




「うっし♪ 美雨ちゃん、楽しいことしよっか」

「へ?」




 ちょっと習慣付いてきちゃった空が急につかむ手。






 向かった先は隣のクラス。




「え? 空?」

「…えーと…この加藤ってやつどこ?」



「加藤君?」




 クラスの女の子に話しかけて空が見つけた加藤君。




「おい」

「あ、美雨ちゃんじゃん」

「…俺。空」

「…お前じゃねぇよ。誰だよ、お前」

「だから空だって」



 話しがあんまりかみ合ってない気がする。




「ね? 美雨ちゃん」

「はい?」

「俺の手紙見てくれた?」



 あの中にこの加藤さんの手紙が入ってたのかな?



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