巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)
相原結衣の場合。⑤
━━バン・・・ッ!!
「結衣さんっ!!」
ドアが勢い良く開いて、必死の形相の健ちゃんが入ってきた。
嘘・・・何で?
何でいつも私が危ない時、絶対に助けにきてくれるんだろう・・・。
心の中で健ちゃんに助けを求めたら、それに応えるように助けに来てくれる。
「天野川っ!貴様・・・結衣さんから離れろっ!!」
未だかつてない程、怒った健ちゃんの声。
殴り掛かりそうな勢いで、私に覆い被さっていた天野川君を退かしてくれた。
「結衣さんっ大丈夫かっ!?何もされてないか!?」
必死の顔ですごく心配してくれる健ちゃん。
何だか色々ショックが大きくて・・・私は涙が止まらない。
「大・・・丈夫・・・っ腕、掴まれただけ・・・っ」