巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)
「はい。これ飲んで少し落ち着いて?」
「・・・ありがとう。」
結衣が淹れてくれた珈琲を一口飲む。
ミルクではなく、牛乳がたっぷり入った珈琲。
俺が好きなやつだ。
優しい味に少し落ち着いてきたかも。
「ごめんな、いきなり押し掛けちゃって・・・。」
気が付いたら、結衣の部屋に来てたんだから、自分でも驚いた。
「ううん・・・。優太が話したかったら聞くし、話したくなかったら聞かないよ?ゆっくりして行って。」
妹みたいに子供っぽい、そう思っていたのに。
急に結衣が大人に思えた。
「・・・他に好きな人ができた、って・・・振られたんだ。」
そして・・・自分がすごく子供に思えた。
「男として優太を見れない、って・・・。同じこと言って結衣と別れて・・・その報いかな・・・。」