巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)


「もしかしたら、その女の子は晴信の奥さんだったかもしれない・・・。でも、今は結衣を選んだんだ。抱き合ってたのも、何か事情があるのかもしれない。」



「抱き合うのに事情なんかあるの・・・っ!?」



そうだな・・・今の結衣は冷静さを失って感情的になってるから。



「例えば・・・。」



「・・・優・・・太・・・?」



俺はまた、結衣を抱き締めた。


ここに来た時も思わず抱き付いてしまったけど。


今は、結衣が泣き止むようにと・・・優しく。



「・・・ほら、結衣も抵抗しないだろ?俺は元彼だぞ?」



「・・・あ・・・。」



ようやく、自分も同罪だと気付いて、身じろぐ結衣だけど、何故か俺は・・・離したくなくて強く抱き締めてしまう。

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