巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)

天野川君には聞こえないように、小さな声で質問してきた。


うう…健ちゃん、鋭い。


確かにその通りだった。


唐突に…政虎と改名して以後の夢を見続けるようになっていた。


いずれも政虎は信玄を深く怨んでいるから…あまり寝覚めがよくない。



「うん…そう…だけど。でも、大丈夫。私は私だし。あっキャベツが安いみたい、今日はお好み焼きにしようかな。健ちゃん、どう?」



私は曖昧に返答して、話を逸らせた。


今は天野川君も一緒だし。



「あぁ…うん。俺はあなたが作るものなら、何でも構わない。何でも一番美味い…と思う。」



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