巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)
大きな手が不器用な手付きでポンポンと頭を撫でてくれた。
でも…不安は消えない。
「帰ろう。」
「うん…。」
そのまま、帰ろうとしたのだけど…。
「あの…!…晴信…様…?」
その呼び方に、私の心臓はドキリと跳ねた。
晴信って…今、呼んだ?
この子が…!?
やっぱり…この子は前世で関わりがある子なんだ…!
私は思い切り振り向いてしまい、女の子と目が合ってしまう。
大きな愛らしい瞳は、今にも泣き出しそうな程、涙を溜めていた。
どうしよう…やっぱり…晴信の奥さんの生まれ変わりなんじゃ…!?