巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)

「…はい。ですが…晴信様はきっとお嫌になると思います…。」



「そうか?晴信様は、大層変わり者だ。一般的な美しい女等、三日で飽きるだろう。そなたの変わった容姿は、逆に気に入られると思うが?」



事実、俺は気に入ってしまったのだ。


婚礼の儀を明日に控えて、今逃げ出されたら…困る。


逃げないで…くれ。



「ですが…申し訳なくて…っ…わたくしなんかが…っ」



またしても、はらはらと涙を零してしまう。


だが、その涙が美しい…と思う。



「…そう泣くな。晴信様が気に入るか、気に入らないかは明日にならねば解らんだろう?少なくとも、俺は…そなたを不器量だと思わぬ。」



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