巡愛。〜ずっと傍にいて〜(仮)

そこでようやく…二人きりになれた。



「な?晴信様はお前を気に入ったであろ?」



「まさか、あなた様が晴信様だったなんて…知らずに失礼をしてしまいました…申し訳ございませぬ…。」



深々と頭を下げて謝るが…俺が好きでわざと違う人間を装ったのだ。



「…面を上げよ。そのような事、気にしておらん。俺は…お前が来てくれて嬉しい。その…お前は…どうなのだ?俺で良かったのか?」



決められた結婚であるから、本来娘に選択権などないのだが。


俺は…愛しいと思うし、出来れば同じように感じていて欲しかった。



< 75 / 121 >

この作品をシェア

pagetop