足音〜with you〜

三年の始業式


少し明るい光が見えたよ


なんたって

親友のなつと同じクラス
だったから

なつは毎日毎日、
電話やMailで励ましてくれた

休み時間には顔を出してくれた

誰も助けてくれない

そう思っていたけど

なつは当たり前のように
スッと手を差し延べてくれた


なつはやっぱり親友だ

しばらくクラスは違ったけど
遊ぶ回数は減ったけど

心の距離は離れてなかったんだよね?



「きゃ!ゆーりゆーり」


クールななつがぴょこぴょこ跳ねてる

なんか名前を呼んでもらうだけで
顔が笑顔になる

「なつ、よろしくね?」


不安げに文末に?マークをつけると

なつは私の背中をばんってたたいて

「あったりまえ!いっぱい思い出つくるんだからね!」

二人は笑いあった


一人二人、いつのまにか
私たちの周りには人がきていた

「二人友達なろぉーよ!」


そう、

私のことは他クラスでは別に
なにも言われてなかった

それだけで少し安心



そうしてたくさんの人に
囲まれながら

3年、受験生、

はスタートした
< 56 / 65 >

この作品をシェア

pagetop