出会いがくれたもの
君が大好き
登場人物
石川春香  杉田雄介  大田奈々  久方満

「リリリリーン」
電話が鳴っている。
私はやっとベッドからゆっくりと起き上がった。
電話に出ようと受話器をとったら「プツリ」と切れてしまった。
全く朝から不愉快だ  なんて思いながら部屋の時計を見る。
9:30・・・
今日は日曜だからこんな早くに起こされてはごめんだ。
そんなことを思いながら私はまたベッドに向かおうとした。
するとまた「リリリリーン」と電話のベルが家中に鳴り響いた。

「ああっ うるさい!!」
そんなことで叫びながら私は再び受話器をとった。
「もしもし・・・?」
「おっ ハルカぁ? ナナだけど」
「ナナかあ どおしたの?」
「今日暇だから遊びに行かない? たまにはショップとか・・・ぷりとかさ」
ちょっと休みの日ぐらいは休ませてほしかったが、久しぶりだからとOKしてしまった
「んじゃ1時にいつもの公園でね」
そんな会話で電話は切れた。
最近はテストのことで忙しくってぜんぜん遊んでなかったから、今日は結構たのしみだな。

眠気と戦いながら私はさっさと着替えを始めた。
家には誰もいないからパンを焼いて、簡単にサラダとコーヒーで食事を済ませた。
眠気はだんだん覚めてきて、時計を見た。
12:30  そろそろ行かなくちゃ1時に公園に着かない。
そう思い、あわてて支度を済ませて外に出た。
しばらく走って待ち合わせの公園には2分前に着いた
「はあ・・・っ」
「ハールーカーッ」
「おお ナナ」
「そんな息切らしてだいじょうぶ? 走ってきたでしょ・・・ あわてなくていいよぉ」
「・・・うん」
ナナはしばらく落ち着くまで待っていてくれた
「さ、いこっか」
私はそういって立ち上がった。
「うん」

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