Love&Cocktail
「とにかく…無事で良かった……」
優人さんは安心したように囁くと、優しくあたしを抱き締めた。
その腕の心地よさに、涙腺が弱くなっていく。
「……っ…優人、さん…」
あたしは優人さんの背中に腕を回した。
「痛いとこない?大丈夫?」
優人さんはあたしを抱き締めたまま聞く。
あたしは少し痛む腕を見た。
「ちょっとだけ…腕が……」
「腕?」
「う、ん…」
優人さんはあたしの体を離すと、腕を見た。
「痣になってる。手当てしないとな……」
優人さんは痣が出来たあたしの腕を撫でた。
「そうだね…。あ、中入って?約束通りカクテル作るね!」
あたしは優人さんに背を向けて中に入ろうとした。
「乃愛」
グッと肩を掴まれて、動きを止められる。
優人さん……?