Love&Cocktail
「どうせこの後、優人くんと会うんだろ?隠さなくていいよ」
「っ!?////」
あたしは持っていたお酒の瓶を落としそうになった。
な、なんで杣沢さんが…。
「ふっ。乃愛は分かりやすいな。とにかく早く行けよ。待たせちゃ悪いだろ」
杣沢さんはあたしの背中を押した。
「え、あ、はい…。じゃあ…お先に失礼します……」
あたしは杣沢さんに頭を下げると、ロッカールームに向かった。
「――ふぅ…」
あたしは制服を脱ぐと、今日のために着てきた淡いピンクのワンピースを着る。
優人さんに会う時は可愛くしたい。
優人さんに可愛いって思ってもらいたいから…。
あたしはメイクを直し、髪をセットするとロッカールームを出て、バーを出た。
「――乃愛!」
バーを出ると、愛しい人の声に呼び止められた。