Love&Cocktail
「優人さんっ!」
スーツ姿であたしに手を振る優人さん。
あたしは早足で優人さんに近付く。
「会いたかったよ…乃愛。」
優人さんはあたしの腕を引っ張り、ギュッと抱き寄せた。
「ん…あたしも…会いたかった……」
あたしは優人さんの背中に腕を回し、抱き締め返した。
ドキン、ドキン……
抱き合った所から伝わる優人さんの心臓の音。
そして温かい体温。
あぁ…すごく落ち着く。
優人さんに抱き締めてもらえるだけで、心が軽くなる。
しかもラッキーなことに時間も時間だけあって、バーの回りには誰もいない。
あたしと優人さんだけだ。
いつまでもこうしていたい。
優人さんの腕の中にいたい…。