Love&Cocktail
「どうしたの、こんな所で…」
優人さんは変わらない優しい笑顔であたしを見る。
その笑顔に思わずドキンとするあたし。
「あ、えっとね!あたし今日このパーティーのバーベースに立つんだ!」
「え?バーベースに立つバーテンダーって乃愛だったのか?」
優人さんは少し驚いたような口調で言った。
「うん。頼まれたから喜んで受け持ったみたいな…」
あたしはエヘヘと笑った。
すると優人さんは困ったような笑顔であたしの頭を撫でる。
「なら今日パーティーに行くって言ってくれればバーまで迎えに行ったのに…」
「えっ、大丈夫だよ!優人さんだって忙しいんだから」
あたしはブンブンと手を横に振る。
「帰りは一緒に帰るか。送ってく」
へっ!?
さすがに悪いよ!!
「いいって!優人さん、お仕事だからここに来てるんでしょ?」
「そうだけど…パーティー終わればすぐ解散だろうし。乃愛が長引くなら待ってるよ」
優人さんは柔らかく微笑んだ。
あーん…
優人さん、優しすぎるよ…。
ホント名前の通り、優しいね。