Love&Cocktail
ネオンの光で明るい街を歩いていると、聞き慣れた声が聞こえた。
「優衣(ゆい)、早く降りろよ」
あ、この声って…。
あたしは恐る恐る振り返る。
――優人さん!
そこにいたのはスーツを着た優人さんだった。
あれ?
でも1人じゃない…。
っていうか…“優衣”って誰?
しばらくその場を見ていると、車から1人の女性が出てきた。
見るからに背が高くて、モデル体型って感じ。
背中まである黒髪のロングヘアがサラサラと揺れている。
しかも顔も凄く整ってて…。
“美人”
その言葉がピッタリな人だった。
「分かってるって。も〜優ちゃんはせっかちだなぁ〜」
優衣と呼ばれた女性は車から降りると、優人さんの隣を歩く。