Love&Cocktail
「ご、ごめんなさいっ…」
あたしはサッと下を向き、その場から去ろうとする。
「乃愛!待てって」
優人さんはすかさず、あたしの腕を掴む。
掴まれた腕が熱い。
あたしは溢れ出しそうな涙を堪えた。
「ねぇ優ちゃん……」
優衣さんは心配そうに優人さんに話し掛ける。
それだけで嫌になる。
あたしってこんなに心狭かったっけ?
優人さんにあたし以外の女が寄ったりするのが凄く嫌。
ましてやこんな綺麗な人…。
勝ち目がないじゃない。
「乃愛違う、これは……」
「……っ…優人さんの嘘つき!」
夜の街にあたしの怒鳴り声が響く。
優人さんと優衣さんはかなり驚いている。
そりゃそうだよね…。
いきなり怒鳴ったりすれば…。
でも、止まれなかった。