Love&Cocktail
「も…や……離し……」
「ごめん、乃愛…泣かせてごめん……」
優人さんはギュッとあたしの体を抱きすくめる。
大好きな優しい声。
あたしを包み込む温かい腕…。
「……ヒック…優人、さん…ごめんなさ……」
「なんで乃愛が謝るの?何もしてないだろ」
優人さんはクスッと笑いながら、あたしの頭を撫でる。
「とりあえず…俺の部屋行こ?ちゃんと話すから」
「……うん…」
優人さんはそっとあたしの体を離すと、肩に手を置いて少し屈むと、唇を重ねてきた。
優しく、重なるだけのキス。
何度も角度を変えてキスを繰り返し、ゆっくりと唇が離れた。
優人さんの唇から熱い吐息が耳に掛かって、あたしは頬を赤く染めた。
「クスッ。赤くなってる」
優人さんはあたしの頬をゆっくりと撫でる。