Love&Cocktail
優人さんの隣に座ると、優人さんはあたしの肩を抱き寄せた。
「あのな…優衣のことだけど」
ドキッ!
優衣さん…。
「うん……?」
あたしは俯いたまま返事をした。
「優衣はただの俺の妹だよ」
「………………」
………へ?
い、妹……!?
「ゆ、優人さん兄弟いたんだ…」
あたしは目をパチパチさせたまま聞いた。
「うん。優衣は乃愛より2つ年上の24歳なんだ。久しぶりにパリから帰国したから会ってたんだよ」
「へっ!?パリに行ってるの?」
「そう。あいつ、昔から絵が好きでさ…。高校卒業してすぐにパリにある有名な美大に入ったんだ」
へー…。
なんか凄いなぁ…。
「あ、ちなみに結婚して子供もいるから。」
「えっ…24歳でママ!?」
「はは、そうなるな。パリで会った美術家と結婚したんだよ」
美術家って…。
す、凄すぎる…。
「普段からパリ住みだからさ。あんま会えないワケよ」
優人さんは困ったような笑顔を浮かべ、あたしの頭を撫でた。